アンパンマンが最初のヒーローだった自分にとって、次のヒーローになったのが今作『ジュラシックパーク』がきっかけとなる恐竜である。
当時は本当にいるとさえ思い込み、たくさんの恐竜グッズやおもちゃを買ってもらったことだ。
3,4歳で観た自分は、T-REXの猛々しさ、ブラキオサウルスの圧倒的迫力、トリケラトプスの重量感や質感、草原を駆け回るラプトルらを目撃し、それをリアルにしか感じられなかった。常に漂う緊張感と未知の生き物への高揚感。スリルと好奇心。恐怖と興奮。映画を見る喜びを与えてくれたのもこの作品に一端がある。
ハモンド博士が絶滅した恐竜を復活させた、もとい、させてしまったのと同様に、スピルバーグも何か奇跡的な物を生み出してしまったかのようで、得体の知れないワクワク感が身を震わせてくる。
いつ何度見ても恐竜の演出は一級品であり、恐竜への知見は説得力を強め、ジョン・ウィリアムズの楽曲は壮大な世界観を形成する。
自分にとって特別な作品。