ダイナ

ジュラシック・パークのダイナのネタバレレビュー・内容・結末

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

映画館で適当な新作を観るつもりがカーソルは無意識にジュラシックパーク4K予約をクリックしてしまった…!結果大満足だった…!テレビ画面で受け取った古い思い出は大スクリーンにより鮮明に記憶を補完・上書き。「恐竜」の巨大さを感じるには映画館はうってつけでした。そんで映画館ならではの音響。観客のおっさんのいびきかと思ったらトリケラトプスのうめき声だったっていうマジの勘違いするくらいの体感は驚愕でしたね。

生物の進化や遺伝子操作への警鐘・冒涜論・倫理感の観点を抑えながら、エンタメ界に革新をもたらすはずだったジュラシックパークが人間の制御を離れ凶暴性を取り戻しカオス(無秩序)突入という痛烈な人間へのしっぺ返しストーリー自体がエンタメド直球!もう恐竜がカッケーしこえーし!そんで人間がカッケーし可哀想だし屑だし!老若男女が苦しんで活躍、ヒロイン(サトラーは言うほどヒロインじゃないかも)も子供達も酷い目に遭いながらも勇気出して活躍するという見所が用意されていていい!子供嫌いのグラント博士がなんだかんだお父さんっぽくなってたり慧眼発揮で所々メンバに助力するマルコム博士も好き!

タメが目立つ本作。牛捕食シーンを見せなかったり(ここすき)、最初のツアーで恐竜が全然出てこないのも逆に不穏だし、ネドリーの「やらかすフラグ」プンプンなオーラとアクション。結末知っててもハラハラと焦らされます。恐竜と対面する前の「水面の揺れ」も良い焦らし演出。カエルのDNAの「両生類」の伏線も好きです。落ちてくる車や電気ケーブル等脅威は恐竜だけじゃないという多岐に渡るスリルシーンも工夫が見られて飽きという感情が浮かびません。やはりスピルバーグは天才。台詞回しだったり感電演技とかブラキオのクシャミとかコミカルなシーンが多いのも好印象。個人的にはトイレがぱかっと開くとこはシリアスシーンだけども大声で笑いたい。

運営側のシステム周辺(再起スイッチとかセキュリティとか、特にネドリー頼りが目立つ体制)には思う所はありますが、本作は好きな要素が多すぎるんで個人的には「こまけーこた」で片隅へ。ドアロックシーンのアレクシスちゃんUNIX齧ってるレベルの芸当じゃねえ!てかコマンド打ってなさそうだったんですが…。じいちゃんにUI操作教えてもらってたと補完。

ティラノサウルスにあれだけ酷い目に遭わされながらもブラキオサウルスと戯れるグラント博士達。クライマックスは敵の敵は味方的な展開に錯覚しなくもないです。この世界は明確な悪意が生物間で向けられているわけでなく、ただただ弱肉強食な自然の世界でした。脅威を描きつつも遭遇した時のセンスオブワンダーを丁寧に描いている点に、モンスタージャンル映画と一線を画しているように思えます。

本当は毛むくじゃらだったとか、ちんちんみたいなフォルムだったとか、足が遅いとか新説囁かれようが、自分の中の恐竜像は幼少に本作で植え付けられたので、それらは頭の片隅に置いとくとして、この目で本物見るまでは本作の恐竜が自分の恐竜像でーす。最後に、やはりジョン・ウィリアムズは天才。てかティモシーくん(ジョゼフ・マゼロ)がボヘミアンラプソディのジョン・ディーコン役ってマジかよ!?
ダイナ

ダイナ