子供向けの映画と思っててなんとなく後回しにしてた作品。
違った。紛れもないマーティン・スコセッシの作品だった。
ヒューゴは父が遺した機械の人形を必死に修理し動かそうとする。執拗なほど。何故なら機械を動かせば父が自分に宛てた何らかのメッセージが見つかるはずだと思っているから。父への思いと孤独。この世にひとり残されるという辛い運命への「何故」という強い問いかけに胸が痛むと同時に、ヒューゴの熱意にこちらも熱くなる。
世界も機械でできているとしたら、機械には要らない部品なんてない。だから僕も理由があってこの世に存在しているに違いない。ヒューゴがそんなセリフを言ったように、彼の行動はパパジョージ筆頭に色んな人に影響を与えていった。人と人の出会いは必然なのだ。
絵本の世界に迷い込んだような映像が美しかった。