kikawa

戦火のかなたのkikawaのレビュー・感想・評価

戦火のかなた(1946年製作の映画)
5.0
断片によって一つの全体像を描き出す構成や、リアリズムを追求した画期的な表現方法において、『戦火のかなた』と『市民ケーン』とは全く異なる文化を持ちながらも双子のように類似していると思った。そして、ほぼ同時代にこの二つの偉大なリアリズムの映画が製作された背景には戦争という現実に嫌が応にも直面した人間の歴史が大きく絡んでいると思われ、『第三の男』でオーソン・ウェルズが言った鳩時計の有名な言葉がふと頭をかすめて、人類の歴史と芸術の悲劇的な関係を考えずにはいられない。
kikawa

kikawa