Ricola

戦火のかなたのRicolaのレビュー・感想・評価

戦火のかなた(1946年製作の映画)
3.5
ロッセリーニの戦争三部作の2作目。
6つのエピソードで構成されたオムニバス形式の作品。

当時のイタリアでは、ムッソリーニはすでに失脚しておりドイツが敵に回っていた頃である。


全話通して戦争によって罪のない人々が巻き込まれ、それによる末路があまりにも悲しい。
戦争がなかったら彼らの運命も全く違ったであろうと、つい想像してしまうと余計に切なさが増す。

特に胸が苦しくなったのは2話目。
ミリタリーポリスの黒人の青年と少年の、戦争があったからこその出会い。そして彼らのやり取り、その結末に泣いてしまった。


戦争中もしくは戦後の様々な立場の人々を描いた作品ではあるが、どの立場を人にとっても戦争などよいものではないというのがよくわかる。

リアルなタッチで淡々と描かれており、よりその悲しみや苦しみを切に感じた。
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