優しいアロエ

戦火のかなたの優しいアロエのレビュー・感想・評価

戦火のかなた(1946年製作の映画)
3.6
〈『無防備都市』の(さらにいくつもの)片隅に〉

 すでに連合国軍に降伏し、ドイツの傀儡となっていたサロ政権のイタリア(イタリア社会共和国と呼ばれた)を6つの挿話で切り取る。

 画質が粗いためか、映画を観ているというより戦争の記録フィルムを観ているようだった。案外劇的な音楽とともに、ドラマに注力した作品でもある。スコセッシのオールタイムベストのひとつ。

 つまらなくはないが、面白くもない。特別欠点はないが、美点もない。ロッセリーニの「戦争三部作」の一気見はもはや修行である。血反吐を吐くほどしんどい。
優しいアロエ

優しいアロエ