にへー

戦火のかなたのにへーのレビュー・感想・評価

戦火のかなた(1946年製作の映画)
3.6
第二次大戦中ドイツ占領下のイタリア、連合軍が上陸しローマを目指している。
そんな時代を背景に六つの話を描くオムニバス作品。

R・ロッセリーニ監督の戦争三部作のニ作目。

村娘がアメリカ軍兵士の為に城塞まで案内する1話目と、白昼の市街戦の中で恋人に会うために街中を横断する看護婦を描く4話目が印象に残った。

ほとんどが悲しい結末を迎えるのだが、この作品でもロッセリーニの描写は坦々として冷徹。
そして登場人物達の心の中は、悲しみに満ちている。

この6話の中で異色なのが5話目で、イタリアの僧院にやって来た連合軍兵士が、宗教の流派を巡って小さな対立する。
この話は、(自分も含めて)宗教に疎い日本人には分かりづらい。カトリックとプロテスタントの違いと言われてもピンと来ない。

戦争三部作の中では今作が一番印象が薄いけど、それでも見る価値のある作品だと思います。
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