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ゆがんだ月のchiyoのレビュー・感想・評価

ゆがんだ月(1959年製作の映画)
3.5
2023/10/14
兄貴分の辰吉を殺された正夫と、葬儀に来た辰吉の妹・文枝。後者を演じるのが芦川いづみで、ヤクザ相手にも物怖じしない、思ったことをはっきりと言う珍しい役柄。そんな彼女と長門裕之演じる正夫が、神戸の街を観光する様子を見られるのが何とも貴重。が、中盤以降の舞台は東京に。文枝に想いを寄せながらも南田洋子演じる奈美子と生活を送り、正夫の心は優柔不断でどっちつかず。そんな中、文枝の婚約者がまさかの登場で、正夫が居た堪れないやら可笑しいやら、な気持ちに。また、神山繁演じる殺し屋・由良が良い味を出すものの、ラストの対決があまりに戴けない。あんなやり方でよく今まで生きてたな!と、普通に思ってしまった。とはいえ、作品の雰囲気自体は悪くなく、全体的に嫌いじゃない。
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