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お早ようのsayasのレビュー・感想・評価

お早よう(1959年製作の映画)
4.6
おはよう。アイラブユー。おなら。
子どもたちが、近所のお母さんたちの人付き合いが、おばあちゃんの言い草が、面白くて可笑しくて(笑)かと言って何気ないセリフにはっと気づかされたり。「そんな事がなくなったら世の中味もそっけもなくなっちゃう、無駄があるから良いんじゃないかな」案外無駄に見えるものが社会の歯車を回す潤滑油となっている。平一郎と節子の「いいお天気ですね」のリフレインは愛情表現でありそれは美しい響きだった。小津映画は風通りが良くて子ども目線のローアングルから撮影されていているのもあってか古き良き日本の暮らしぶりを観ていてほんとに心地が良い。彼は常に一歩引き些細なことほど愛おしいと伝えているような達観した目が素晴らしい。
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