Nana

お早ようのNanaのレビュー・感想・評価

お早よう(1959年製作の映画)
4.0
神奈川近代文学館の小津安二郎展に行ってきました。小学生時代の作文から私的な書簡など、いろいろ見ることができて、小津安二郎を身近に感じました☺️

小津安二郎展の入口で、予告編が上映されていたこの作品。
戦後の団地?というか長屋?で起こる、クスッと笑えるコメディです。
スマホもテレビもない時代の子供は、オナラ対決で遊んでたんだなあ。なんとものんびり。
テレビ買って欲しくてワガママ言って「お父さんに叱ってもらいますよ!」って言われても、お父さんが笠智衆だから全然怖くない。
お揃いのセーター来た昭和の兄弟が、ほんとに可愛かった。

彼岸花は赤いケトルだったけど、こちらは緑のケトル。
鍵はかけないから、お隣さんとの距離も近い近い。
押し売りより怖いおばあちゃんとか、アイラブユー弟とか、悪口大好きおばちゃん、イケメン過ぎる佐田啓二など、心がほっこりするキャラばかりでした。
無駄に見えるようなものが、意外と大切なんですね。

一億総白痴化するテレビからネットへと時代はうつり、こんなのんびりした世界があったのだなあと羨ましくなるような作品でした。
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