牛丼狂

お早ようの牛丼狂のレビュー・感想・評価

お早よう(1959年製作の映画)
3.5
テレビを買ってもらえない兄弟が無駄口を叩くなと父親に怒られ、意地になって口をきかなくなるお話。
拗ねている兄弟を叱ることなく放っておいて、ときにはなにを言おうとしているのかジェスチャーを汲み取ろうとさえする家族や周りの大人たちのスタンスが素敵で温かい気持ちにさせる。
大人たちだって無駄なことを言うじゃないかと、それこそタイトルに繋がる「おはよう」が実は大切だったなどと説教がましい主張があるわけでもなく、恋する人に「今日は快晴ですね」「あの雲なんかの形に似てますね」などと肝心なことをいえない大人を否定することもなく、終始ユーモアに満ちていた。
小津安二郎の監督作品をみたのはかなり久しぶりで、少し見づらく硬派なイメージだったけど全然そんなことなかった。
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