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戦争は終ったのmhのレビュー・感想・評価

戦争は終った(1965年製作の映画)
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フランコ政権下スペインで長く活動していた共産党員が、危機を知らせるために一時的にフランス・パリにやってきたときの話。
脚本家ホルヘ・センプランの自伝的内容になってて、この映画のあとは、この映画の主人公イヴ・モンタンとともにコスタガブラス「Z」「告白」へと続くので、コスタガヴラス三部作の準備作とも取れるできとその内容。
活動家の話で、特徴的なカット割りで、ほんとよく似てる。
急進的な若い活動家との乖離・世代間ギャップも確信的に描いてる。このあたりは実際に活動家やってないとわからないところだと思う。そういうのが盛り込んであるのがとてもいい。
スペインからの抗議でカンヌから外されたそうだ。フランコ政権がまだ健在のときとはいえ、トリュフォーなどいるはずのフランス映画界が尻込みするのが意外だ。
ググると五月革命は二年後1968年3月とのこと。場所はフランス・パリだったけど、この映画で予言していた大きな市民蜂起が本当に起きたということになる。
映画ってすごいね。
フランコ政権とか、フランスにおける共産主義者とか、五月革命とかそういう背景がわからないとかなり厳しいけど、そのあたりがわかっていたらこの映画は至福の時間。
面白かった!
mh

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