りょうすけ

ミュリエルの結婚のりょうすけのレビュー・感想・評価

ミュリエルの結婚(1994年製作の映画)
3.5
「ミュリエルの結婚」

容姿に恵まれず、性格の微妙、オマケに無職で、周りからも嫌厭されている女性の成長の物語。割と細身のイメージのトニ・コレットがめちゃくちゃ太っているのが印象的な本作は、高校ドラマにありがちなインキャ女子が仲間外れにされている様を結婚適齢期の女性で描いた作品なので、結構グロい。

主人公リュミエルに対して最初はあまり感情移入できないのだが、周りが結婚し始める年齢になっても何も得ているものがないことからの焦りと強い結婚願望のために「本当にそれでいいのか?」という方向に進んでいく様が痛々しいながらも共感できないわけではないし、色んな出来事を経ながら少しずつ彼女なりの成長していく様は素敵だなと思った。

何より「ABBAの名曲+結婚」という題材が「マンマ・ミーア!」を彷彿とさせる。本作の5年後に初演が上演されているので何かしら本作の影響も受けているのだろうか。内容は全く違うけど。

「死ぬまでに観たい映画1001本」に選ばれるほどの映画ではないと思うが、なんだかんだ嫌いになれない素敵な映画だった。
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