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潮騒のmat9215のレビュー・感想・評価

潮騒(1972年製作の映画)
2.0
フランスの大スター・イヴ・モンタンと、米国のちょっとスター・キャサリン・ロスが出演しているのが信じられないほどの怪作。カルト映画扱いされるかも知れない。偶然と暴力(原題)に関わる寓意を込めたようだ。モンタンとロスが何の駆け引きもなく恋仲になり終始密着するのは偶然。カンフー男が暴れたり、ゴロツキたちが海岸を闊歩しているのは暴力。いずれも底は浅い。映画表現としては、カンフー男が菓子屋で暴れる場面のアクション繋ぎがシャープだった以外はかったるい。なお、本作で有名な海水中での交合は身体に悪そうだ。ちなみに、画面のトーンが1970年代前半のフランス映画だ。『燃え尽きた納屋』とか、『狼は天使の匂い』とか、『夕なぎ』とかと共通する。もちろん同時期の別の怪作『ショック療法』とも。
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