ジミンちゃん大好き

ジョゼと虎と魚たちのジミンちゃん大好きのレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)
4.9
中2の時から仲の良い友人が好きな映画で、サントラだけをずっと聴いていたが、今日たまたま出会った人がこの映画が好きということで見てみた。


なぜ私はこの映画を14年も見逃してきたのか、、、!!!!

たまたま、今私は重度の身体障害者の女性の介護に参加していて、たまたま、"身体障害者"とこの社会について考えることが多くなっていた。
そのタイミングでの映画の出会いでとてもとてもとても幸せ。

関西弁なのも相まって、今介護に行ってる女性がずっと頭をよぎっていた。
みずみずしさも、感情がむき出しなところも似ていた。

公開が20年前ということでだいぶアウトな発言が多く、2003年ってそんな認識だったんだーと驚く。

池脇千鶴も妻夫木聡もとても魅力的だ

序盤から長屋でのジョゼの生活が印象的。可愛いお洋服やおばあちゃんが拾ってきた大量な本、切り抜きやお花のついた電気のスイッチなどのインテリアも素敵だが、その反面、おばあちゃんとの閉ざされた空間でもあった。(おばあちゃんの発言で世間様の役に立たないのに、とか、壊れ物などかなり胸が苦しくなった、他にも恒夫の弟とか上野樹里のマイクロアグレッション的な、普通に差別発言をする感じとかもイラッとした)。

恒夫と出会ったことで世界が広がる様子が愛おしくもあり、この恒夫の健常者優位のいつでも障害から立ち去れる狡さが染みた。
(そもそも恒夫はジョゼのためを思って色々するが、する癖に、逃げてしまうところがあり、中途半端である。)

帰ってって言って帰るやつなんか今すぐ帰れ
とか言われてすごく覚悟が必要だし、うん?でも障害者と付き合うことは覚悟は必要なのかな?普通の男女だってそうだけどでも、それは〝普通の〟男女と同じように語って良いのか?うん、わからん。ごめん

結局親、親戚とジョゼを会わせようと思ったがそんな覚悟恒夫にはなかった。
ジョゼも勘付いていた
サガンの引用が示唆的だった。
結局、最後の旅行となった魚との邂逅シーンが美しかった。
"この世で最もエッチなこと"
てか恒夫はおばあちゃんに壊れ物と言われるジョゼに壊れ物じゃないって言え!言え!言え!

暖かい日差しの中、電動で闊歩するジョゼがかっこいい。ダイブだってジョゼがやりたいようにやってるだけなんだから恒夫は黙って味噌汁とだし巻きを食ってりゃいいんだ。
最初からジョゼは壊れ物なんかじゃない
ジョゼ、かっこいい女、出会えてよかった。


てかめちゃくちゃ良いなと改めて思ってたら脚本が我らがエルピスの渡辺あや先生だったとは!!!!!!あーなんで今まで見なかったんだ、こんな映画を十代の心が柔らかいうちに早く見たかったような、今の私で見てもよかったような、ようわからん気持ち