ヨミ

エイリアン2のヨミのネタバレレビュー・内容・結末

エイリアン2(1986年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない」という前作のコピーを逆転させるような作品。声を聞き届け、助けに向かう。

何かと敬遠されるキャメロンだが、かなり良かった。ややホラー+アクション!
天井裏見たらエイリアンだらけ!とか気がついたらそこはエイリアンの卵でいっぱい!とか素晴らしかった。

50余年の冷凍睡眠の末、娘を失ったリプリーは救助した女の子と擬似的な母子関係を結び、エイリアン(クイーン)と対峙する。自分の卵を燃やされたクイーンの怒りが爆発しながら女の子に魔の手が! そこにサイバー・フェミニズムの具現化さながらパワードスーツのリプリーが”Get out from her, bitch!”とやってくる。母同士の意地をかけた争い。まあなんだかテンポが悪い気もするがそこはそれ。キャメロンはちょっと右翼っぽいとこがあるとも聞いたことがあるが、割と「つえー女」表象としてヴァーホーヴェンを彷彿とさせるところがなきにしも……と感じた。

しかし(改めて言うまでもなさすぎるが)エイリアンの造形美には舌を巻く。昆虫的な嫌悪感と髑髏的なかっこよさ、未来都市的退廃感。完璧すぎる。
ヨミ

ヨミ