最近、1927年から順にミュージカル映画をひたすら見てる人。
よくできた設定とストーリー。
曲と台詞の統合の見事な達成。
ミュージカルナンバー導入のためのイントロもこの作品から。
極端な話、この映画から導入演出の基本は変わってないように見える。
やはり、この作品こそが今のミュージカル映画の基礎を作ったと言っていいんじゃないか?
少なくとも今も鑑賞に堪えるミュージカル映画作品では最古の作品だと思う。
意地悪なシチュエーションで描くお洒落なラブシーンは、見事なまでにルビッチなんだよなあ。
やはりエルンスト・ルビッチなしには何も始まらないなと改めて。
ーー過去ー-
1929年MGMの『ブロードウェイ・メロディ』と同年に製作されたルビッチによるミュージカル映画(シネ・オペレッタ)。
『ブロードウェイ・メロディ』が「バックステージもの」で歌やダンスはあくまで劇中劇の一部だったのに対し、
こちらは登場人物がセリフを発していくうちにメロディが加わり踊り出すという今イメージされるミュージカル映画。これを最初にやった映画がこれらしい。
はっきり言って1929年とは思えない完成度。普通に楽しめる。
結婚を待望されている一国の女王のもとに、フランスから遊び人がゆえに追い出されたある色男が現れる。二人は恋に落ち結婚するが、その国は徹底された女王国家。夫とはいえいかなる発言も提案も許されず妻である女王の命令のなすがままにしなくてはいけない。男はやがてその状況に嫌気がさすが。。。