久しぶりに昭和の子どもたちの映画を見たなあと思いました。
みんな明るくて元気が良くて、担任の先生とも仲が良くて…みたいなの。
12歳の女の子っていえば子どものようでいて大人であって、友達の前では気丈にふるまったり、母親に気を使ったり、クラスの発表会に晴れ着を着て行きたいと言ったり、そういう描き方が、わかるなあという感じでした。
中でも、友達の前では元気そうにしていながら、同室の病気のお姉さんの前でだけ、死ぬのを恐れて泣いてしまったシーンが大変心に残っています。
主役の禎子を演じた子が、まじめで賢そうな子でとっても良かったです。

原爆傷害調査委員会（ABCC）というアメリカの機関が出てきましたが、恥ずかしながらわたしはそういった存在を知りませんでした。
その調査結果というのは、今有効に利用されているのでしょうか？
調べてみたいです。

子どもが悲しい映画はもうあまり見ないようにしてるんですけど、genarowlans様やMelko様のレビューを読み、やっぱりこれは見たいなと思ってDVDを借りました。
前に一度見たなと思い出したのは白衣の篠田三郎に見覚えがあった…けどよく考えれば篠田三郎って医者の役よくやってた気がしたので、違うのとまちがえたのかも。
あと、同室の雨宮さん役をやってたの、あれは懐かしのアイドル田山真美子ではないですか！！！
な、懐かしい。

12歳の禎子は被爆により白血病を発病してしまう「原爆の子の像」佐々木禎子さんの実話。
アマプラ、ニューマスター版。
修学旅行が松山道後温泉、お風呂の会話も布団投げも幸せな時なのよ。
運動会のリレーも良き青春なのにゴールして座り込みはツラい、厳し過ぎて一旦観るのを休止した。
禎子の両親が前田吟と倍賞千恵子の寅さんコンビと超豪華、娘の余命を告げられる2人の悲しみの演技も凄かった。
夢も希望もたくさんある小学生だ、ずっと胸が苦しくて原爆が悔しいとしか言えなかった。
悲しい悔しい。
核兵器保有国に放映して欲しい。

1954年、広島市内のとある小学校6年の生徒
たち。みんな明るく元気な子ばかり。終戦か
ら10年近く経ち表面上は原爆の惨禍を脱した
様にも見える。
あれ、この映画って原爆投下の放射能が原因
で発病した少女が主人公だよね？
そうか、この笑顔あふれる子たちがかつて原
爆症に苦しんだ少女の話を先生などから教わ
る回想形式のストーリーなんだな。とか思っ
ていた矢先にその元気な生徒の中の一人の少
女が突然発病。え、まさかこの子が主人公？
嘘でしょ。今頃になって…もう絶句です。し
かも運動会で大活躍、一際健康な姿を見せて
いた子がどうして？
彼女は2歳の時に原爆による黒い雨を浴びた。
それによる白血病、長くてあと一年の命だと
両親に医者が告げる。
原爆投下からもう10年、それなのに。ついこ
の間まで元気な姿を見せていたのに…。この
悲劇性、非人道さ、時が過ぎ去っても子ども
たちに襲いかかる執拗さ。戦争とはどこまで
残酷なのだろう。そして原爆の際限の無い恐
ろしさ。今作は静かに、しかしまざまざと切
実に伝えてくる。
少女の母親を演じた倍賞千恵子さんが印象的
だった。何があろうと涙を見せず気丈に娘に
寄り添い続けた姿に苦しい戦争の時代を生き
抜いた女性の強さが垣間見える。

少女は徐々に衰弱していく体で折り鶴をひた
すら作り続けた。千羽折ると病気が治ると信
じて…
彼女の切なる願いは同級生たちの手により後
に世界に広まってゆく。そしてかけがえのな
い友達は今も平和の尊さを子供たちに広島で
語り続けている。
原爆によって人々に語り継がれる存在になっ
た一人の少女。たとえ無名であっても平凡な
人生を歩ませてあげたかった。涙に暮れると
ともに悲しさで胸がいっぱいになった。
今作の主人公、佐々木禎子さんは広島の平和
記念公園の中の「原爆の子の像」のモデルと
なり人々を見守り続けている。再度広島に行
く機会があればぜひ訪れてみたい。