Kumonohate

水戸黄門のKumonohateのレビュー・感想・評価

水戸黄門(1957年製作の映画)
3.9
1910年の尾上松之助版以来、どれほど作られ続けてきたかわからない永遠のスタンダード・ナンバーの1957年版。月形龍之介版に限れば第11作。そして、水戸黄門映画最大のヒット作だそうだ。

とにかく出演者が凄い。

主役の月形龍之介を筆頭に、市川歌右衛門、大川橋蔵、東千代之介、中村(萬屋)錦之助、入江たか子、大河内傳次郎、大友柳太朗、片岡千恵蔵、八代目坂東三津五郎…。出てないのは阪妻とアラカンと長谷川一夫の3人くらいなんじゃないか?というくらいのオール・スター勢揃い。主だった役者には見せ場を作らなくてはならない制作者の苦労たるやいかばかりかと推察するが、不自然さも破綻も無く見事に纏め上げられたエンタメ作。

かの有名な「控え控え控え!ここにおわすをどなたと心得る…」の名口上や、テレビ版お約束の入浴シーンは無いものの、往年の大スターによる勧善懲悪と様式美と風格を心ゆくまで堪能できる。
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