mitakosama

水戸黄門のmitakosamaのレビュー・感想・評価

水戸黄門(1957年製作の映画)
3.5
月形龍之介が黄門様で、東映のオールスターで作られた時代劇。
助さん東千代之介・格さん大川橋蔵。
綱吉が片岡千恵蔵。
更に市川右太衛門・中村錦之助・大河内伝次郎、入江たか子らもいる。

物語はご老公が江戸でたまたま高田藩のお家騒動に出くわし、御家乗っ取りを企む家老の悪事を阻止する、というもの。

冒頭、生類憐みの令で野良犬に振り回される庶民を憂い、ご老公が犬公方綱吉に意見し改心させる所から始まる。
綱吉も黄門様の言うことなら割とあっさり聞き入れちゃうんだよな。
月形龍之介の黄門様は後々の黄門のイメージに比べると、ドスが効いてる感じ。
好好爺な雰囲気は無く、とっちめる為の悪人を血眼で探してる狂気みが漂ってるぞ。

幕府の役人と組んで邪魔者を島流しにした悪徳家老。仇を狙うも冷静な剣客・関根に右太衛門。もう一人の主役と言うくらいの貫禄。銃で足を撃たれてるのに大立ち回り。様式美溢れるチャンバラが美しい。

更に縁あってご老公の助けをするスリに錦之助。若い。

印籠のパフォーマンスは東野英治郎からだから、この時点では存在してない。
そのかわり黄門様自らが岡っ引に名乗りを上げるシーンがある。しかも印籠じゃなくお守り袋なんだよな。

オールスターだけに、各々にちゃんと見せ場がある構成は素晴らしい。主役級がいっぱい居ても、思ったよりもとっ散らかって無いのが良い。
mitakosama

mitakosama