市川準の映画はとても静かな印象がある。別に事件が起きないわけでもないし、セリフが殊更少ないわけでもない。
ただ、じっと表情を見入る間があったり、何気ない空気を作るカットが実にうまく時間の流れを作って…
CMディレクターで
活躍された
市川準監督作品。
東京の下町で
肩寄せあって生きる
兄と妹。
90年代の東京が
保存されている映画🎥
商店街の
お豆腐やさんに
鍋を持って
お豆腐を買いに行く妹が…
兄がこの時代の若者とは思えず、往年の笠智衆が中に入っているみたいだった。
古本屋に勤めていて、クラシック音楽のレコードを聴いたり、干し柿を買って帰ってたり、枕元のスタンドの灯りでうつ伏せになって、笠…
舞台は都電荒川線の走る豊島区雑司ヶ谷。高校卒業を迎えた妹と親代わりに彼女を育てた兄の日常と事件を描く都会の片隅系映画。街の風景や生活が丁寧に映されており、記録映像としての性格も併せ持っている。淡々と…
>>続きを読む兄妹の無言の間に、響き渡る家内の環境音…
振り子時計のカチカチ音、
互いにお風呂から出てくる音。
兄妹が物静かな性格だからこそ、
観客にとってはその音が大きく響き渡っているように聞こえた。
「いつま…
『晩春』編曲であるんだが、ここでは決してこの家から出られない。
原風景というか、失われていったものを的確に写して畳み掛けるようなモンタージュが中々エモい。
殺虫剤と幻想的な使い方が見事。やはり家が異…
市川準監督。生粋の東京人である監督が求めた”都会の郷愁”を体現した良作、
舞台は都電が通る東京の下町。熟年夫婦のような暮らしを送る兄と妹の日常を描いた作品。東京を切り取った映画は数あれど、これほど…