実は5年も前からDVDがレンタルできるようになっていたとようやく知って久々に見たくなった、今は亡き市川準の代表作。
緒形直人演じる妹への愛が強い兄貴がメインでちょっと気持ち悪い場面もあったけど、エルマンノ・オルミとか侯孝賢みたいな風景の切り取り方が心地良いからいつまででも見ていられそうな気のする佳作となっている。
台詞をあまり重要視していない点も好印象で、特に妹と手塚とおるのデートで台詞を一切挿入しなかったのが良かった。（というか手塚とおる若いのに今とまるで顔が変わってなくて草が生えた）
直接的な描写を避けてて少しわかりにくいところもあったものの、映像が良いから悪い気分にはならなかった。
それにしてもこの作品で初めて映像作品の音楽を手がけた梶浦さんだが、まさかここから20年近く経ってアニメ音楽をメインに作りつつ朝ドラの音楽も携わることになるとは夢にも思わなかったろう。
