猿山リム

男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇の猿山リムのレビュー・感想・評価

2.2
 寅年に虎の映画を観よう大作戦。
 今年は、虎ではなく寅映画。

 映画が好きだからこそ、自分の好きじゃないタイプの映画はなんとなくわかる物で、「男はつらいよ」シリーズは絶対嫌いなタイプの映画と確信していて今まで一度もしっかり観たことがなかった。
 折角なのでこの機会に鑑賞してみようと、折角なのでお正月のウチに手に取ってみた(さんがにちは全部仕事だったので4日だが・・・)。
 シリーズ物は1から観たい質ではあるが、この作品の1を探すのも大変だし、まずシリーズ全部を観たいと思うこともないだろう・・・と「小田原」の登場する作品を検索してみてヒットした一本。
 
 基本何の予備知識も無しに選んだこの作品が、リバイバル作品だったようだ。

 寅さんの甥っ子が、営業職に就き寅さんのように全国を回って売り歩く職に・・・。
 そんな折、ふとおじさん(寅さん)の事を思い出す・・・
 ・・・という導入で、過去作品の「ハイビスカスの花」を中心に再構築された(らしい)ドラマが展開される。
 この回想シーンに入るときにぼんやりしていたのが小田原らしい・・・。
 全国を視野に入れるなら、東京から目と鼻の先の小田原で・・・でも駅の名所案内に「富士山」とか書かれていた気がするんだが・・・。
 本編に登場る子供が、この青年と言うことだよね?

 寅さんがヒロインに惚れ込んでお節介焼いて振られる・・・ってイメージだったのだが、そのパターンが崩れた作品故に名作だったのか、そもそもわたしのイメージが間違っていたのか・・・。
 寅さんにまんざらでもないヒロインの窮地に沖縄へ飛んだ寅さんが・・・といった話。
 持ち前の人なつっこさで現地に溶け込み、商売しながら若い女の子とも仲良くなりつつ、ヒロインの・・・。
 寅さんテンプレート無しの視点で見ると、特別な事件も起きず特になんでも無いドラマの中の小さなすれ違いで・・・ぐらいな物語。
 たぶん、シリーズを順に見ていれば、このなんでも無いすれ違いが大きな事件なのであろうとは思うけれど。

 思っていたほど嫌いな作品ではなかったが、好きな作品では全くなかった。
 寅さんフォーマットを確認するためにもう数作観てみよう・・・とも思わない感じなので、次観るのは12年後かなぁ。
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