【アステア&ヘイワース 兵士と花嫁篇】
単純に、ダンスが見たくて借りました。
踊る歌丸師匠ことフレッド・アステアと、「ギルダ以前」のリタ・ヘイワースが初めて組んだミュージカル。タップダンスはみ応えありました。
舞台監督が美人ダンサーをモノにしようと企むが奥さんにバレ、振付師を巻き込みごまかそうとしてさらに混乱へ…というお話ですが、途中からさほど必然性なく、振付師アステアが軍隊に入り舞台がそちらに移ります。
米国がWWⅡに参戦した頃なので、取り急ぎそれを取り入れた、という印象。軍務を描く映画の最初のひとつだったようです。
アステアとリタの人物像がどうも曖昧。言動に一貫性ないような。だからラブコメとしてはなんか燃えない。そもそも二人の年齢差が20ほどあるし、アステアにとってはボードヴィル時代の旧友の娘との共演、ということで火が付きづらかったのかも。
全体では背骨がなく、パーツを継ぎ接ぎして出来上がった印象。が、パーツの魅力は時々炸裂してますね。
私にとってはリタ登場時、初めてアステアと踏むタップが小気味よくも美しく、短いですが本作一のダンスシーンでした。
リタさんは受け身キャラということもあり、地の美しさ以外はあまり弾けません。ウエディングドレスでのタップダンス、という大見せ場もあるんですが、足を見せないドレスでそれやってもどうにも不発。
だからやっぱりアステア映画ですね。ソロで踏むタップは相変わらずお見事でした。
兵士と花嫁、でミュージカルをしてしまうのって、やっぱりそういうご時世だったんでしょうかね。美しき花嫁を守るため戦え!てなところでしょうか。
<2014.2.16記>