このレビューはネタバレを含みます
ドラッグディーラーと売春斡旋業の二本柱で生計を立てる主人公が、ラップをきっかけに現状の閉塞感を打破しようと試みる話。
周りの助力を得ながら、少しずつ曲が形になっていく素敵な場面と、「人はそんなに簡単には変われませんので」といった感じの主人公のクズっぷりを描く場面が交互にあるような構成。
基本的に出てくる人達大体下品なんだけど、安易なサクセスストーリーに落とし込ませないようなバランスが取られていて、その作りには逆に品を感じてしまった。
主人公を筆頭に、どの役も演者がピタリとハマっていて凄く良かったのだけど、その中でもどことなく「マサ斎藤感」が漂う主人公の相棒役が、個人的には本作のベストアクター。