旧3部作で関係性があったチャールズとエリックの若き日を、キューバ危機の裏側で繰り広げるという創意に満ちた作品。
ミュータントという存在があまり認知されていない時代が舞台ということもあり、ミュータントが「自分だけだと思っていた」と疎外感や孤独を抱えながらも、同じ悩みを抱える仲間たちと交流し、自分たちの居場所を作っていく姿が印象的だった。
意外とキラキラ系男子だったチャールズも可愛かったし、マグニートーも思った通りの拗らせメンズで良かった。ジェニファー・ローレンスのミスティークもハマり役で見るに楽しかったし、ビーストとの関係は今作の重要なピースになっていた。
ビーストが自分のビッグフットを醜く思い、抗体を作って打ち込むも、逆に増幅させてしまうシーンが強烈で、抑え込もうとするほど暴走してしまう潜在能力や本能のようなものが上手く表現されていた。
クライマックスのアメリカとソ連両方の軍艦が砲撃してくるシーンは、マグニートーの思想を確固たるものにしたと説明するに十分なやるせない展開だったし、その後の旧3部作の行動に説得力を付与してくれる。
気になったのはやたら女性を脱がせているところ。主要どころで3,4人脱いでた。舐められてる感じがしてウザかった。
ともあれ、知られざる過去を見ることができた感のあるいい前日譚でした。