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殺意のmuscleのレビュー・感想・評価

殺意(1966年製作の映画)
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人物を回り込むカメラのキレとイヤミみたいなオーバーラップ、これはかなり調子良いシャブロル。夜の公園の横移動黒沢清みたいでバリクソ興奮する。冒頭〜中盤までは小物に過ぎなかった赤が画面を覆い尽くして世界は赤に包まれる(『赤の誘惑』思い出した)。『蛇の穴』みたいな最高のラストカット。この映画といい『ten days』といい『サイコ』よりも生き生きとした(役柄として当然なのだけど)アンソニー・パーキンス。つうかパーキンスとモーリス・ロネが遊び蕩けてるのがおもろい。いまいち人物の焦点の当て方がトリックの割に錯綜してたり、殺人と殺人の時系列わかりにくかったりするものの、シャブロルの中ではかなり上の方。この頃からテレビはアホのものだったのね。なんとなくエンディングの音楽が流れ続けたままユニバーサルのロゴが出るとブチ上がってしまう。
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