kazu1961

マン・ハントのkazu1961のレビュー・感想・評価

マン・ハント(1941年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-200 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋フリッツ・ラングのナチスをテーマにした作品群の皮切りとなった良作です。そのナチスのやり口のリアルさを取り上げたはじめての作品で、後のアメリカのプロパガンダ作品に大きな影響を与えた作品でもあります。ドイツ映画の巨匠のラングとしては、ベルリンを脱出し、ハリウッドで描いたこの作品が、アメリカのプロパガンダ作品として機能したことは人生のあやなんですね。。。

🖋もともとが、ジョン・フォード監督で製作が予定されていた作品のため、キャストは完全にフォード組ですし、その作風も少しラングにとっては異質な作品かもしれません。しかしながらラングの演出が光るサスペンスに仕上がっていて、モノクロならでの陰影がついた映像ははやりラングならでは。

🖋ストーリー展開も面白く、ウォルター・ピジョンがタフな主人公を演じているのも珍しい。やはりヒロイン演じるジョーン・ベネットのキュートさは素晴らしいですね!!日本では長らく未公開で、JSBにて本邦初放映された後、95年に初めて劇場公開されました。

😨Story:(参考: allcinema )
世界に名だたる狩りの名人ソーンダイクは、たまたまヒトラーに照準を合わせてしまったために暗殺未遂事件の張本人としてゲシュタポから追われる事になってしまう。かろうじてロンドンまで逃げ延びたソーンダイクは、そこで美しい娘と出会い恋に落ちるが、姿なき追っ手は確実に彼に迫っていた……。

🔸Database🔸
・邦題 :『マンハント(1941)』
・原題 :『Man Hunt』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1941
・日本公開 : 1995/01/28
・上映時間 : 105分
・受賞 : ※※※
・監督 : フリッツ・ラング
・脚本 : ダドリー・ニコルズ、ラマー・トロッティ
・原作 : ※※※
・撮影 : アーサー・C・ミラー
・音楽 : アルフレッド・ニューマン
・出演 : ウォルター・ピジョン、ジョーン・ベネット

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
ヒトラーに銃を向けたハンターと、彼を狩り出そうとするゲシュタポの追跡を描いた本格サスペンスの一編。本作のあと「死刑執行人もまた死す」「恐怖省」「外套と短剣」と続く、フリッツ・ラング監督のナチスものの最初の作品。従来のアメリカ映画にないナチスのリアルなイメージを米国の大衆に与え、以後のプロパガンダ映画のあり方に大きな影響を与えた。原作はジョフリー・ハウスホールドの小説『Rogue Male』で、「男の敵」「駅馬車(1939)」などジョン・フォード作品でお馴染みのダドリー・ニコルズが脚色。監督は当初、そのフォードが予定されていたが彼が難色を示したため、36年に渡米後、「暗黒街の弾痕」「西部魂(1941)」などを撮っていたフリッツ・ラングが当たった。スタッフには、撮影に「わが谷は緑なりき」のアーサー・ミラー、音楽を同作のアルフレッド・ニューマンが手掛けるといった具合に当代の名匠が担当。主演はこの作品で評価され、先述の「わが谷は緑なりき」や「ミニヴァー夫人」に起用された名優ウォルター・ピジョン。対するは本作以外でもナチスの将校役を何度か演じた、「イヴの総て」で知られる悪役俳優ジョージ・サンダース。また紅一点として、本作を契機に「飾窓の女」『Scarlet Street』「扉の影の秘密」と以後も3本のラング作品でヒロインを務めるジョーン・ベネットをはじめ、ナチスの追跡者役で怪演を見せる、「駅馬車(1939)」の他ホラー作品への出演で知られるジョン・キャラダイン、さらに後年「ヘルハウス」などホラー作品でも名を挙げる子役時代のロディ・マクドウォールなど個性的な役者が脇を固める。
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