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裸足のブルージンの一のレビュー・感想・評価

裸足のブルージン(1975年製作の映画)
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百恵&友和『絶唱』のB面として公開された東宝作品にも関わらず、撮影スタッフはほとんどが日活の面々だしホリプロ制作なのもあって、そこはかとなくニューアクションの残り香が漂う珍作。アッコがオーナーを務める横須賀のドライブインのある一日を舞台にした屋内群像劇で、いろんなことが次々と起こり、そしてお話としては見事に破綻している。最終的には原田芳雄と伊藤雄之助が殴り合ったり、アッコが店をぶっ壊したりしていた。脚本はやけっぱちの大和屋竺。死んだボクサー和田浩治と芳雄がアッコを取り合う三角関係は想像するだけで面白い。端役の女たち横山リエ&テレサ野田は素敵で、元プロボクサー西城正三の張りつめた存在感も◎。座敷をリングに見立てた芳雄と西城の“試合”シーンや、序盤の前田武彦vsダウンタウンブギウギバンドの喧嘩シーンで躍動する山崎善弘カメラ流石だったなー。
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