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美しき諍い女(いさかいめ)のSSDのレビュー・感想・評価

3.2
ここまで淡々としたタイプの映画で約4時間をよく頑張って観た自分に先ずはお疲れ様。

ドキュメンタリーのような画家とモデルのアトリエシーンは、ペンのカリカリという音だけではじまり、ほぼ全編音楽らしきものもない。

ミシェル・ピコリ演じる初老画家はずーっとブルーのシャツ。
そして途中から意味深に周りもブルーの演出が散りばめられて、最後に繋がる。

矛盾と混沌?みたいな繰り返しの葛藤の画家とモデルやまわりの関係。

心病んだり社会と一線を画したり、異端な芸術家って多いが、ここでも壊れるか否かの紙一重みたいな危うさを画家本人だけでなく、周りまで巻き込んでいく過程を見ているとこちらまで神経衰弱してきそう。

フランス映画らしい曖昧さを見せつけられた。
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