べちゃべちゃ水彩を塗る描き方の持続をずっと観ているのは楽しかったが、それ以上のことはない。見知らぬ女性の横顔を窃視して絵にする恋人の姿を、さらに遠くから写真に撮ることで客体化していたように、マリアンヌは最初から恋人との関係性においてある程度対等な地位を築くことに成功していたのだから、老人男に自分の裸体画など描かせてやる必要はなかった。画家が徹底的に女体を描くことでなにかが生まれたり見出されたりするだとか、そんな素朴な感覚で今日まで絵を見れてる人が逆に羨ましい。もし女性が描かれた自分の裸体を見てショックを受けるとして、それは自分の内在的ないやらしさが描かれてしまっているからではなく、普通に考えて自分を眼差してる男の視線の歪みが気持ち悪いからに過ぎないだろ。女体で破滅するなら一人でしてくれ。ニコルがイケメンすぎてビビるときが何度かあった。ニコルの裸を描け。
