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東京の人 前後篇のseapony3000のレビュー・感想・評価

東京の人 前後篇(1956年製作の映画)
4.0
夢路さんのためにあるようなよろめきに、家族ドラマも絡ませてなかなかの上品なメロドラマに仕上がってました。「パパは大きな迷子よ」って、会社のお金持ち逃げ失踪その後川沿いで浮浪生活送る滝沢修にもピュア対応のいづみちゃん。滝沢の連れ子のいづみちゃんだけを可愛がって実子の左幸子と青山恭二はほったらかしの夢路。左幸子は左幸子で舞台女優やって上昇志向だし青山さんはいづみちゃんに迫ったり。まだ17才のいづみちゃんにどうかつって現れた葉山良二はもちろん義母の夢路さんがイタダキ。最初は堕胎したけど2度目は産みたいという左幸子に、わたしが育ててあげる…って優しさみせる夢路さんは、娘のためじゃなくて結局葉山良二と自分との思い出のためだし、夫が失踪してもどデカいパールの指輪で葉山良二に会いに行ったり、ほんと自分の恋のことしか頭になくて嬉しくなってしまう。滝沢修をしつこく追い続ける新珠三千代ももらった時計見せつけるように腕にはめてたりして最高。ベレーにボーダーの新珠素敵でした。船で何処行くのか知らないけど幸せになってください。
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