matchypotter

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.4
四部作×4シリーズ、グルグルローテーション。Part.Ⅱ。
3周目①。後半戦、突入。

『ヤツらを解放せよ!』。
1と2は、何回も何回も観てて、ここからの3と4は、回数としては意外と観てない。

でも、この3は、これはこれで観たら観たで「あー、そうそう、これこれ。」ってなる。

相変わらず、キョンキョンが可愛い。ホント素敵。
脅威の知能犯×サイコパス的で、このシリーズの犯人側の象徴となる。

もう和久さんはいない。
しかしながら、和久さん不在はこのシリーズにとっては致命的。

その証拠に、和久さんという1人の現場の定年後の指導員の役の穴を埋めるための補強が凄い。

もちろん、シリーズの劇場版第3弾ということでシリーズとしての飛躍も目指したのだろうけども、新たなキャストの補強がパワフル。

小栗旬、伊藤淳史、滝藤賢一、川野直輝、内田有紀。
スピンオフ系でも育てながら、本筋になるべく自然な流れで合流させる。
さすがはテレビ局、フジテレビ。

この新しい流れがあるから、逆にオリジナルメンバーの尊さも引き立つ。
織田裕二と深津絵里のやりとりもホッコリというか、大人のドギマギ、萌える。

本作では、室井はさらに偉くなれているため、青島とは物理的にも役職的にも距離感が開いていて、2人が目指すべき道にはなっているが、絡みは少ないのでそれはそれで残念。

この頃から、織田裕二と柳葉敏郎の不仲やらシリーズにかける思いのすれ違いがどうとか言われてたから、そのせいもあるのかもしれない。

ストーリーとしては、ここまでの2作と同様、複数の事件?が、少しずつ手繰りよっていくような滑り出しではある。

が、そこに“湾岸署の引っ越し”がベースにあり、新たな湾岸署への旅立ちと、そして、古い湾岸署への別れを描く。

つまり、この作品で生まれ変わろうとする意思を感じる。和久さんのことも含めて。

それ故に、湾岸署内に焦点が当たり、ある意味、昔のことをほじくり返して、総決算しようとしている気がある。

それが転じて、案外生まれ変われていない面もある。
でも、これで生まれ変わるぞ!とは言っている。
だから、どっちつかずな感じにはなっている。

引っ越すけど、青島のコートは健在、とか。
和久さんいないけど、和久さんの甥が来る、とか。
室井は偉くなったけど、会議室側で相変わらず窮屈にしている、とか。
新しい署長も、、、お前か、とか。

良いか悪いかは置いておいて、結局は“いつもの感じ”に収まっている。
そして、気のせいか、色んな意味でフジテレビ色は増強されている。

だからある意味安心安全の範囲内ではある。
けど、話は内輪の出来事が大事に!感は否めない。

個人的にはこの『踊る〜』シリーズは好きだから、それで良いんだけど。

でもまぁ、みんな、さすがに少しドジ過ぎ。
そして、良くも悪くもエンタメとして警察をナメ過ぎ。
matchypotter

matchypotter