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TOMORROW 明日
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目次

TOMORROW 明日の作品紹介

TOMORROW 明日のあらすじ

1945年8月9日の長崎原爆投下まで、市井に暮す人々の24時間を描く。 ささやかな喜びと秘められた哀しみを優しく澄んだ眼差しで追い、戦時下の日本人の心と生活を見事に映し出す。そして、それらを一瞬にして消し去った閃光。

TOMORROW 明日の監督

TOMORROW 明日の出演者

原題
製作年
1988年
製作国
日本
上映時間
105分
ジャンル
ドラマ

『TOMORROW 明日』に投稿された感想・評価

今日は2020年8月9日。
75年前に長崎に原爆が投下された。

当時の長崎市の人口24万人(推定)のうち約7万4千人が死亡し、建物は約36%が全焼または全半壊したと言われている。

この作品は1945年8月9日の長崎原爆投下まで、市井に暮す人々の24時間を描いた作品だ。

監督は、黒木和雄監督。

脚本を書いた井上正子さんは私が昔、長編シナリオを描いていた時の指導講師の先生でした。

先々月末に井上先生が亡くなられたことを娘さんから聴いた。

私は当時サラリーマンを辞めて映画の専門学校に通っていてその卒業制作脚本を指導してくれたのが井上先生でした。

映画人はとかく批評、批判を軸に否定から指導に入る方が多く感じられたが井上先生は驚くほどに優しかった。

それでいて的確に弱点を指摘してくれ、脚本直しの度に自信が湧いてくるという初めての感覚を抱き、新宿のプリンスホテルのラウンジカフェで先生の助言を聴くのが楽しみだった。

一生徒に過ぎない私に目をかけてくれて、卒業式の直前に次男が生まれた時に、可愛らしい小さなファーストシューズをプレゼントしてくれた。そんな先生は後にも先にも井上先生だけだった。

靴を頂いた次男は今年中学3年生になり、靴のサイズも私が26.5センチ、彼が27センチと追い越された。

気づくと15年の月日があっという間に過ぎてしまった。

卒業後に映画プロデューサーとしてせわしなく過ごしていた時期も、その後もいつかいつかと思いつつもご恩返しもできねまま、先生の訃報をお聴きし本当に自身の不義理に悔いが残ると共に、何よりあの優しげな笑顔を拝見できないのは本当に寂しく感じます。

この作品は長崎に原爆が落ちる前日の24時間の話だけど、翌日に原爆が落ち、霧のように命が消えていってしまうことを知らず、つつがなく淡々と日常生活を送っている姿を描いていて、より心の深層にまで切なさと哀しみが沁みてくる。

ある者は結婚をし、ある者は子供を生み、
ある者は初恋を奏で、ある者は未来を語る。

もちろん僕たちは、翌日に何が起こったのかを知っている。だからこそ、その日常を懸命に生きている人々の姿に見入ってしまう。

実はこうして生きている何気ない日常生活にこそ普段は気づきづらい幸せがひそんでいるのではないか、と。

淡々と日常のエピソードが均等に並んでいる為、もっと一人の主眼から描いた方がドラマティックになるのではとも思う方もいるかもしれないが、それでこそ全編に渡り余韻深く忘れ得ぬ名作となったと思う。

太陽に照らされはためく洗濯物。

木に登ってカブトムシをとる子供達。

結婚式で写真をとって得意げな親戚の叔父さん。

原爆投下の前日を淡々と描ききった何気ない日常のスケッチがその後にくる悲劇の残酷さを強調して物語る。

黒木監督は「美しい夏キリシマ」と共に、戦時中の日常を描くことを大切にしている監督だった。

戦時下での日常の生活活写が胸に沁みるのは、ささやかな幸せがいかに得がたく貴重で素晴らしい瞬間なのかを改めて深く感じさせてくれるから。

コロナ禍で先が見えない現在、そのささやかな幸せの有り難みがより一層際立って見えるのではないだろうか。

今思い返して、そんなあの日の日常を優しく見つめた映画の眼差しを感じると、いつも笑っていた井上先生の優しい笑みが心に広がっていく。

井上先生、その節は本当にありがとうございました。

でも。こんな稚拙な文章を書いていたらそれこそ笑みを浮かべながら、もう少し頑張らないとダメねと言われてしまいそうだが、この作品に込められた想いを忘れずに映画と向き合い、書き続けていきます。

長崎そして広島の原爆被害で亡くなられた方のご冥福を改めてお祈り申し上げます。


出典:シネマエッセイ
映画「TOMORROW 明日」と明日を迎えられなかった想い。

https://note.com/qone0205/n/n56eca3d424ea
長崎に原爆が投下される直前の24時間。

まだ、「時」は永遠に続くと思われていたありふれた1日。普通に暮らす人々の日常が丁寧に丁寧に映し出されます。

戦時中ですが、ささやかな結婚式があり、出産があり、好きな人とこっそり会ったり、戦争に行く息子と写真館で家族写真を撮ったり、ご飯作ったり食べたり、そこいら辺にある普通の暮らしがたくさんたくさん描かれます。

ただ一つ違うのは、彼らには明日は来ないということ。
観る側は、それが分かっているから、普通のちょっとしたことに涙を押さえることができません。

静かな静かな映画ですが、戦争に対する強い怒りを感じます。

「この世界の片隅に」に感動された方には、この映画もぜひ観ていただきたい。今年も8月9日はやってきます。明日を迎えることが出来る幸せを噛み締めたいと思います。
「この世界の片隅に」で感動された方は、是非こちらもご覧いただきたい。

何でもない日常が、家族が、生活が、一瞬で消滅するむごさ。

しかもこれはフィクションでもSFでもなく、74年前に実際に起こった現実である。

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