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現代やくざ 与太者仁義のHKのレビュー・感想・評価

現代やくざ 与太者仁義(1969年製作の映画)
2.0
先日亡くなった田村正和氏が若い頃ヤクザ映画に出ているのを発見して鑑賞。
田村正和と言えばやはりTVで、映画はあまり思い浮かびません。
最初の記憶はTVドラマの木下恵介・人間の歌シリーズ『冬の旅』の主人公あおい輝彦の義兄の役(当時27歳)あたりか。
後年のイメージとは違いなんかチャラくて主人公を苛める嫌なキャラだった気がします。
私は小学生低学年のはずでボンヤリとした記憶ですが、親が毎週見ていました。

他に70年代で記憶しているのは『岡っ引きどぶ』『眠狂四郎』『鳴門秘帖』と時代劇ばかり。
80年代に入るとトレンディドラマのイメージ。この頃はほとんど観ていません。
90年代からはお馴染み『古畑任三郎』シリーズ。こちらはまあまあ見てました。

で、本作ですが菅原文太が東映で初主演した現代やくざシリーズの2作目。
それまでの着流しスタイルの任侠映画とは違い、後の実録映画の走りとなった作品らしく、『仁義なき戦い』シリーズが始まるのはこの4年後。
監督は古畑・・・じゃなくて降旗康男(『冬の華』『居酒屋兆治』)。

本シリーズは初見ですが、私にはサッパリ楽しめませんでした。
菅原文太も先日観た『木枯し紋次郎』のキャラの方がよっぽど魅力的。
パケ写のようないかにものシーンもありませんでしたし。
それでも5作まで作られてますから結構ヒットしたのでしょう。
後からfilmarksの評価を見ると、よりによってシリーズ中一番評価が低い作品を選んでました(まあ評価はあてになりませんけどね)。

本作では主人公のヤクザの三兄弟を池部良・菅原文太・田村正和が演じていますが、似たところが無さすぎて全く兄弟に見えません。
田村正和にいたっては、一人だけ育ちが良すぎるのかまるでヤクザに見えませんでした。

そういえば、田村高廣・正和・亮の実の三兄弟でも真ん中の正和だけ顔が似ておらず異質な印象。
しかし本作を見ると見る角度やちょっとした表情には他の二人の兄弟と似た要素も少なからず感じ、やっぱり三人とも似てますね。
合掌。
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