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マニアックのHKのレビュー・感想・評価

マニアック(1980年製作の映画)
4.2
『インフェルノ』(80)撮影時に交わされた約束は果たされず、ダリオ・アルジェントは製作にタッチしなかったし、ダリア・ニコロディも出演しなかった。だが、ラスティグと『セブン・アップス』(73)で知り合ったジョー・スピネルは、いつか凄いホラー映画を一緒に作ろう!という誓いを忘れなかった。その証拠にスピネルは、エリオット・カストナーから持ち掛けられた契約(映画5本)を蹴ってこれを選んだのだ。トム・サヴィーニが薄給で特殊メイク担当したのはNYが気に入ったからというが、ラスティグとスピネルの人柄に惹かれたからじゃないか?そう邪推している。スピネルは、眠れない…と言って夜な夜なキャメラマンを連れ出し、ショウウインドウを覗き込む主人公の描写など撮影して回ったという。当時のNYの猥雑な魅力がパックされた本作は、ラスティグとスピネルが誓った通りに凄い、そして狂ったホラー映画に仕上がった。傑作。
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