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0(ゼロ)の決死圏のyaaaのレビュー・感想・評価

0(ゼロ)の決死圏(1969年製作の映画)
4.0
中国(描写がファンタジー)を舞台にグレゴリー・ペック×J・リー・トンプソンとくればハラハラドキドキ冒険小説の世界「ナバロンの要塞」の興奮が再来かと期待せずにはいられない。
音楽は大御所・ジェリー・ゴールドスミス。

えっ!!んんんんん?なんかおもむきが違う…

冷戦時代。中国の奥地、農作物が実らない場所で生い茂る農作物の畑が確認される。中国人科学者が開発した「酵素」によるものだった。
アメリカとソ連の情報部は共同してその「酵素」の秘密を奪取しようと計画。中国人科学者の教え子、ノーベル賞受賞の科学者ペックをスパイとして中国へ派遣。体内には衛星を通じて音声が送れる送信機と本人には知られていないが爆弾が…
おおっ!スネーク・プリスキン設定!

んー。おもしろそうやないか。
しかし、妙な味わいが。
台湾なんかでロケして中国を再現しているが、そのわかりやすさ強調のため美術として「毛沢東」の顔写真がいたるところに。
ゴダールの映画より多め。
送信機を使って本部に逐一報告するが、それが一人ベラベラしゃべっている状態でしかも、声が大きい。部屋に盗聴器があったら(汗)
盗聴器は無いのに、ペックの身体調査をするために食事中、壁ごしでレントゲン撮影する中国側の周到さ。
中盤、ペックが毛沢東(もっと本人に似せろ)と卓球で会談!
しかも、かなり強気のペック会談。
本部の指令官がペックが危機に陥ると「だめだこりゃ。家帰って寝る!」と帰ってしまう。そして最後の盛り上げがその指令官が本部に戻るハラハラなんて。

けど、さすがグレゴリー・ペック。そのダンディな芝居で重厚な作品だと錯覚させます。

香港の女スパイのナイスなガウンの着こなしが見れます。
時代を超越して男ならグッときます。
yaaa

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