脳外科医の助手を務めている若い医学生が、死体を蘇生させる血清の発明に成功するのだが、師にあたる博士の謀略により技術を横取りされてしまう。ラヴクラフトのクトゥルフ神話を題材に扱っている、スプラッター・ホラー。
血清を死体の脳に注入すると、その死体がゾンビ化して復活する。ゾンビは凶暴化した白痴のようだが、善悪を判断することが可能。自身にとっての敵対者に対して、牙を剥くようになる。
医学生の怪奇的なキャラ作りとゲロゲロなスプラッター描写に醍醐味が凝縮されている。とりわけ、首を切断された状態でゾンビ化した博士が、自分の胴体を客観視していくシーンが抱腹絶倒。胴体役を演じている役者の芝居が助演男優賞レベル。
ホラーとコメディが地滑りのように迫って来る、サイケデリック・スプラッターの決定版。主題曲が「サイコ」にそっくりだが、意図したオマージュ曲であることは自明の理。これもクリエイト精神のうちのひとつとして捉えるべし。