このレビューはネタバレを含みます
めちゃくちゃ良かった。
深いため息が出てずーっと考え続けられる映画、深い余韻に導くラストが最高。
過去に「とある罪」を犯して刑務所に入ったのち、釈放された「ジャック」の物語。犯罪者の社会復帰、セカンドライフについて強烈に問いかけてくる映画だった。
過去と現在が交互になって進んでいく構成の中で見えてくる真実、、、
現在も真実を知っている人とのやり取りと取り繕ってる状態とが交互になっていて、、
何かがあったんだろうなー、車じゃないんだろうなー、、と思うけど結局何が起こったのか、細かいところまではわからないのが秀逸だなあと思った。多くを語らない中でも伝わる、罪を抱えて生きる深い悲しみや苦しみに最後は涙してしまった。
小学生とかってことの重大さが分からないから難しい。私も小学生時代、水筒で殴られたこととか椅子を引かれたことがあるけど(死ぬほど痛かったから今でも根に持ってる笑)、今考えたら下手したら死んだり一生の障害持つよね、、、力加減がわからない怖さがある、、、人を殺しちゃうこともあるって、本当に思う
罪をどこまで許していいのか、一生赦すことができない、赦されることはないというのもわかる。
というか今までの私の考えだと、赦されないのが当たり前だったはずなんだけど、映画を通して主観的に見るとあまりにも悲しくて、苦しくて、全ての人に赦されずとも、誰か赦して、この主人公のそばにいて、彼を理解して、愛してくれる人はいないかなと思った。。
あと個人的にネットに晒したり、無関係の一般人から酷い扱いを受けたりする、私刑的なのはあまり好きじゃない。
彩度の低い色合いと所々の構図もこだわりを感じた。イギリスの曇り空が似合いすぎる映画。美しい景色も見どころだと思う。