刑務所からでてきたばかりの24歳の青年。
思春期を少年刑務所で過ごし、社会から隔離されていたからだろうか、とても幼く見える。そんな彼を擁護したい気持ちになる一方、逆に時折、疑いの目でも見てしまうのだ。
それが『少年A』悪魔の少年。拭えないイメージ。
はじめて手に入れた仕事仲間との友情、はじめてできた包容力のある彼女。でも、それは『少年A』という拭えない名前により、一瞬で崩壊してしまった。
ブリーという親友との出会い。子供時代に十分に親に愛をもらっていない二人が、犯罪に及ぶまでの経緯。それを知ってもなお、これは気持ちの整理ができない。なんとも苦い気持ちになった。