あやな

夜は夜もすがらのあやなのレビュー・感想・評価

夜は夜もすがら(1956年製作の映画)
3.1
タイトルはAnything goes。だが、ミュージカルとして上演されているもの(最近だとサットン・フォスターが主演したやつね)とは筋書きが違う。けれども音楽は劇中と同じものを使ってもいる。この手のバージョン違いはこの時代にはあるある。
なーんか惜しい。ストーリーはミュージカルの舞台のほうが面白いし、ミュージカルシーンもものによって質に差がある。トータルとして100分持つほどの出来具合ではないんだがanything goes 、you're the top 、it's de-lovely 、blow,Gabriel,blowなどなどコール・ポーターの名曲の数々は耳に心地よい。
スターも豪華だからこそ生かしきれていない気もするのだが、いやぁミッツィ・ゲイナーが素晴らしい。ダンスのスムーズさ、色気ある歌声、華やかな容姿、抜群のスタイル、天真爛漫なのにエレガントな雰囲気。ちょっと高い鼻も含めてこんなにも私のタイプの女優は珍しいってぐらいのタイプ。衣装も凄く似合っててまさに憧れ。これは南太平洋での露出度も納得ですわ。特にyou're the topのピンクのドレスを着て踊る姿は最高にロマンチック。あのシーンだけは胸がいっぱいになった。
それでもやっぱり彼女が良かっただけにドナルド・オコナーのミュージカルシーンへの物足りなさや全体的にスペクタクル性に欠いたのは残念極まりない。
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