まめだいふく

アンドロメダ…のまめだいふくのレビュー・感想・評価

アンドロメダ…(1971年製作の映画)
3.0
 血液はドロドロよりもサラサラの方が理想的だけど、ここまでサラサラなのは嫌ですね。

 ニューメキシコにある小さな町ピードモントに人工衛星の破片が落下。人工衛星に付着していた未知の物体の影響により、68名の町の住人は、わずか2名の生存者を残して謎の死を遂げる。
 この未曽有の大事件の原因究明のために、医師や科学者などのスペシャリスト数人が極秘裏に集められ、人々を死に至らしめたものの正体を突き止め、これ以上の被害を防ぐ手段を見つけるミッションが地下施設で開始される。

 細部までよく練りこまれた、実際に起こり得るかもしれないと思わせる、リアリティのあるSFスリラー。
 感染パニックものかと思いきや、映画の大半は科学者たちが施設内で研究や実験を試みる、言ってしまえば地味な展開。しかし、少しずつ謎が解かれていく展開にグイグイ引き込まれる。やけに美男美女ばかりが集まるような、映画にありがちな不自然さがないのも、個人的には好印象。
 専門用語が多いし、全体的に淡々としているので、退屈に思われる方もいるかもしれないが、大味なSFスリラーとはまた違った緊迫感と恐怖を味わうことができる。

 ところで、空気感染の実験のため、動物を実験体にするシーンがあるんだけど、その時のネズミやサルが徐々に苦しみだして倒れて死んでしまう一部始終が本当に毒ガスか何かを吸わせて殺してるんじゃないかと不安になるくらいにリアル。本作が製作された時代には、今のような本物と見間違うようなCG技術なんてないはずだし、このシーン、どうやって撮ったんだろうなって思う。

 あと、邦題の『…』は何を意味しているのだろうか? 謎だ…
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