半兵衛

アンドロメダ…の半兵衛のレビュー・感想・評価

アンドロメダ…(1971年製作の映画)
3.3
中盤での研究室での入念な除菌や未知の細菌の調査に関する件が長すぎてだれてしまうけれど、それでもモニター越しで未知の生物を観察することの恐怖や姿を見せないのに登場人物たちを苦しめていく展開は古びていないし(むしろエヴァンゲリオンなど後年の作品に影響を与えたというべきなのかも)完璧だと思われた最新鋭の設備が謎の生命体により崩壊寸前に陥るラストの緊張感が忘れ難い。

使用しているパソコンやコンテンツは半世紀のものだけに古さは否めないが、それでもあまり違和感なく鑑賞できたのは監督のロバート・ワイズ監督のセンスが優れているからか。あと電話越しで死体が発見され、それを報告している人間も消滅してしまう演出が直接見せるシーンより不気味で怖い。

そしてモニターを巧みに使った不気味なラストも印象的。

ちなみに『地球が静止する日』を監督したロバート・ワイズの本作を、『ブレードランナー』のリドリー・スコットが後にテレビドラマでリメイクするというのはあまりにも出来すぎだとしか思えない。
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