kazu1961

どたんばのkazu1961のレビュー・感想・評価

どたんば(1957年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-509
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋こんな時代に炭鉱崩落、レスキュー人間ドラマの秀作が作られていたなんて!!2021年度になってようやくディスク化、それまでは配信でしか観れなかった作品、クライマックスで胸が熱くなりました!!

🖋️本作、NHKで放送され芸術祭文部大臣賞を受賞した、菊島隆三作・脚本の同名ドラマを、内田吐夢が橋本忍とともに脚色し映画化した作品。落盤事故で炭鉱内に閉じ込められた5人の作業員と、彼らを救助するために奔走する人々の群像劇、とても緻密な脚本と演出で胸に響く一本です。

🖋️雨、濁流、暗闇、土砂。。。モノクロならではの重苦しさ映像で救出作業の大変さを見事に描いています。作業する人たちのそれぞれの背景と思惑が交錯するその心理描写が巧みで観るものを惹きつけます。

🖋️その中で特筆されるのは、名優たちの演技とその顔。志村喬、東野英治郎、神田隆、岡田英次、花沢徳衛、山本麟その全てが現場の男になり切っています。それによってよりリアルな映像となって作品を引き立てています。

🖋️極限状態に追い詰められた人々の姿を描くことによって、人間の命の尊厳を鋭く描いたヒューマニズムに富んだ作品、素晴らしい作品でした!!

😌Story:(参考: allcinema )
美濃平野にある亜炭発掘場。降り続いた長雨で地盤がゆるみ落盤事故が発生。5人の作業員が生き埋めになってしまった。鉱山主の須永をはじめ関係者は作業員たちの救助にあたるが、様々なトラブルに見舞われ作業は遅々として進まない。人々の苛立ちは、朝鮮人労働者たちへの差別を引き起こし、彼ら作業員は救助作業から手を引いてしまう。現場ではランプが消え、5人の生死さえ確認できなくなった。須永の必死の説得により朝鮮人労働者たちは現場に戻り、作業が再開されるのだが…。

🔸Database🔸
・邦題 :『どたんば』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1957
・日本公開 : 1957/11/24
・上映時間 : 108分
・受賞 : ※※※
・監督 : 内田吐夢
・脚本 : 橋本忍、内田吐夢
・原作 : ※※※
・撮影 : 藤井静
・音楽 : 小杉太一郎
・出演 : 加藤嘉、外野村晋、志村喬、江原真二郎、石丸勝也

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
昭和三十一年度芸術祭に文部大臣賞を得たNHKテレビ・ドラマ(菊島隆三・作)の映画化。「張込み」の橋本忍が脚色、「大菩薩峠(1957)」の内由吐夢が監督した。撮影は「爆音と大地」の藤井静。主演は「爆音と大地」の加藤嘉、「真昼の対決」の志村喬、「純愛物語」の江原真二郎、岡田英次、「逢いたいなァあの人に」の中村雅子。
kazu1961

kazu1961