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ミリィ/少年は空を飛んだのMelkoのレビュー・感想・評価

ミリィ/少年は空を飛んだ(1985年製作の映画)
3.7
”Eric made us believe that anything is possible if you really try.(不可能はないのだと、エリックは教えてくれた)”

予想してたよりもファンタジーだった。
所々、心がキュッとなるプチ共感性羞恥なシーンはあるけど、全体的にふんわり、優しいテイストでゆったり見れる作品だった。

何よりも、主人公ミリイを演じたルーシー・ディーキンズの透明感が半端なくて、顔面偏差値が爆高いし線も細く、THEロマンスファンタジーの主人公である少女!という感じの少女漫画感がたまらない。
彼女はなんと現職の弁護士!!(しかも個人事務所っぽい)女優の活動は2001年までやってたみたいだけど、その活動と並行して、弁護士事務所のアシスタントやボランティアの消防士兼メディカルスタッフもやってたみたい。ハーバード卒だから地頭がいいんだろうけど、才色兼備とはこのことか…!
うっとりするような可憐な姿を見せてくれた本作の女優から弁護士、人間、やろうと思えば何だってできる!をまさに地で行くヒロイン。物語は信じられないぐらいのファンタジーなのに、なんかすごい説得力。

そんなミリイも、冒頭はなんか顔色悪くてダサダサファッションの、疲れ切ったおばさんみたいだった。それが、不思議なミラクルボーイ エリックと交流しほのかな恋心を抱くことで、どんどん可愛らしい魅力的な女の子に変貌を遂げていく。
エストロゲンの力って偉大だなぁ
あと顔と髪型の相性って大事だね

自閉症という難しい役を演じたエリック役の俳優も、終盤で素晴らしい泣きの演技を見せてくれたけど、白眉はミリイの弟ルイス役のジョン・サベージ
これが映画デビューらしい。ホントに?と思うほど、堂々たる演技
小学3年なのに三輪車に乗るルイスはミリタリーマニア。学校では反抗的な態度らしく、先生が親宛に手紙まで書く始末。友達もいないっぽい。近所の悪ガキにはいじめられ…
やり返そうにも、徒党を組むはずの愛犬マックスもヘタレちゃん…
でも負けない!諦めない!
いじめっ子にやり返す終盤、可愛いけど健気な大作戦、よくやった!そしてマックスも大活躍!

エンドロールの曲も相まって、THE80年代な感じですね、と言われればそれまでだけど、この作品を心に大事にしまい、人生で挫けそうな時に見返したくなる、そんな人がいるのもわかる、不思議で温かなエールをもらえる作品
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