140字プロレス鶴見辰吾ジラ

トゥルーライズの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

トゥルーライズ(1994年製作の映画)
3.8
【豪快】

アーノルド・シュワルツェネッガーとジェームズ・キャメロンの「ターミネーター」コンビが贈る豪快アクションの決定版。今となってはまかり通らないであろう数々のシーン。階段を転げ落ちるマシンガンの射撃や爆発と閃光をバックにしたキスシーン。そもそもパパが有能スパイでした!みたいなサラリーマンの妄想の具現化とマッチョイズム。現在ではこの手の映画はMCU関連、すなわちコミックヒーローが主役でなければ企画段階で巨額の予算は動かないであろう。逆説的に今のコミックヒーロー映画が80~90年代アクションの系譜を辿るのも頷ける。

140分超えの無駄なところを丁寧に描いた国家予算を使っての浮気を突き止める尋問シーンなんてありなのか?テロリストを足止めするために戦闘機のミサイル攻撃で橋を吹き飛ばすのはありなのか?

「ダイハード」の行き場を失った続編や過去作のリブートという企画書が見える今のアクションにはない豪快な体温の上昇を懐かしむなら過去にタイムスリップしたい。

ハリアーの垂直離着陸とビルに乗り込むパパの意地、ミサイルで発射されるテロリスト。映画というクレイジージャーニーよ、カムバック!

贅沢と豪快は、脳内バブルで踊り散らす。子ども心に憧れたアクション映画を求めたい欲求があるとオトナ帝国に簡単に吸い込まれていけそうだ。イエスタデイワンスモア…