高校生達の、ごく普通の1日のお話。
何人かの登場人物を長回しで跡をつけてみてる感じ。別の登場人物とすれ違ったり会話したりする角度をそれぞれの視点から、違った角度で。友達の写真を撮る子、外出しようとしてるカップル、図書館で作業する子、3人組仲良し女子で揃って食べたランチをトイレで吐いたり。
そして、多分自宅で「エリーゼのために」を弾く子と、傍らでシューティングゲームをする子。2人の元に宅配便で送られてきたものは…
最初に出てくる、アル中の父親のいるブロンドの子が、ちょっと印象的。確か名前はジョン。この子だけ、異様に武装した2人に気づき、声をかけてたんじゃない?それ以外は何の疑問も持たず見過ごしてたの?そんなはずないという思い込み?私だったらどっち?とすごい考えさせられる。
派手な銃撃シーンや、大量の血、逃げ惑う人々…みたいなのはほとんどない。でも、淡々とおもちゃでも使ってるかのような手軽さで、友人や教師を射殺していく。楽しんでいるように。
これが、日常生活そのものなんだ、という事実が一番ホラーで、常軌を逸していて、身体の芯からぞっとする。
そして、偶然、この作品を身始めた時、アメリカのボーリング場で銃乱射事件が。(2023/10/26アメリカ、メーン州、22名死亡)それを聞き、また、ぞっとする。
すごいものを観た。