Nella

エレファントのNellaのネタバレレビュー・内容・結末

エレファント(2003年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

あくまでもフィクションなのでね…実際の銃乱射の犯人たちがこうだったと思わない方がいいね。

ガス・ヴァン・サントは本当にジョン・ロビンソン君のような美少年が好きだよねー、まあ、分かるわw
彼はこの後「ロード・オブ・ドッグタウン」でステイシー・ペラルタを演じたのですがめちゃくちゃそっくりで、別に全然演技が出来ない素人という訳でもないんだよね。しかしガス監督は、日本でいうと橋口亮輔監督みたいに、徹底的に作為を嫌うんだよね。特に「思春期」って題材に対して作為の出る幕はないと思ってる。素人連れてきて自然に会話させるという演出方法は、結構試みる人は多いけどここまで見事にバチっとハマって成功してる例は、少ないと思う。
(そういえば関係ないけど大島渚も、当時演技ど素人だった松田龍平を無理やり「御法度」に引っ張ってきたっけね。ピュアな素材には下手に手を加えない方がいいっていうのはあるよね)
タイトルのエレファントは、たぶん英語圏の慣用句「部屋の中の象」かなと思います、調べてないので適当なのですが。部屋の中に象がいるのに皆見ないふりをする、つまり皆がタブー視する重大な問題がある、という意味です。それっぽいでしょ。

後半のBL展開は作為ではないのかと言われれば…まぁ、これ以上ないくらい作為なんですけど、美しいから良いか…となってしまうw エリック本人がピアノを弾けると知って「エリーゼのために」を美しく弾かせたりね、ガス監督の趣味全開の映画だと思います。刺さる人には刺さる!
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