らんらん

あゝ同期の桜のらんらんのレビュー・感想・評価

あゝ同期の桜(1967年製作の映画)
3.0
当時の東映スターたちが勢ぞろいした戦争映画

顔ぶれはメインの松方弘樹、千葉真一、夏八木勲の3名に
鶴田浩二、高倉健といった大物が脇に回って重みを出し、
ヒロイン枠で藤純子や佐久間良子
ベテラン枠で三益愛子、石山健二郎、西村晃
その他、村井国夫、蟹江敬三、山本麟一、小池朝雄、小沢昭一、三島ゆり子、天知茂らが出演

見てわかるようにどうしても任侠、ヤクザなイメージのメンバーです
ラストカットなんかも当時の東映らしいスパッと終わらせるパターンのやつ

あらすじは
戦況は悪化の一途を辿り、遂には学業半ばにして学生たちも動員されることになる
厳しい訓練に耐えながらの軍隊生活、同期の仲間や家族、上官との絆を描きながら
勝てる見込みのない戦争、無謀な特攻作戦で命を落としていく若者たちの悲劇の物語

この手の戦争映画につまらないって言っちゃうのは抵抗あるんだけど、なんかあまり響かなかった
ちょっとおとなしいというか綺麗にしすぎというか
このメンバーならもっとはちゃめちゃなの期待しちゃう

あとは豪華キャスト故に顔見せ程度の出演になってる人が多いのも残念
藤純子とか佐久間良子のエピソードもちょっと消化不良
尤もだからこそその中途半端、やり残したことがあるのに、やりたいことがあるのに戦争に巻き込まれてしまうどうしようもなさ感が出るのかも

印象に残ったシーンは
昔の思い出を語りながら両親に感謝と別れを告げる松方弘樹
脱走した同期生と再会したのだが、その変わり果てた姿を見て喜びが失望に変わる松方弘樹
相方を降ろして一人出撃する夏八木勲、そしてその最期

ちなみにこの映画「東映戦記映画三部作」なるものの一作目らしい
全部のタイトルに「あゝ」って付いてるみたいだけど
大映でも戦争もので「あゝ」シリーズってあるんだよね、なんか紛らわしい
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