どーもキューブ

日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声のどーもキューブのレビュー・感想・評価

4.6
2009年10月8日 23時36分レビュー



1950年作、監督関川秀雄(他二人)。 

魂の叫びのような素晴らしい映画だった。

本作をフィクションでなく

限りないリアル

として受け止めたい。

それにはあまりにも惨たらしい。

グロイとか

臭いものに蓋とか

見たくない歴史の汚点とか

そんなありふれた言葉で本作を形容したくない。

やはりこんな姿が日本人にあった

のだと

混濁した真実として自分は受け止めたい。

過去の回想シーンが度重なり、

また、

物語に絡む劇的なものでじゃないのでチョイ混同してしまう。

インテリな人や狂った人も出現。

だがみんな日本人だ、

優劣皆無。

彼等は泥だらけの兵士なのだ。

ビルマで貧する兵士達の生。

彼ら曰わく

「しぼりとる生」が展開。

ラストの彼等の行進は未来への伝言として聞こえました。

彼等わだつみの声が心を震えさせました。

今まで見た邦画戦争映画で一番凄かったです。

美談じゃない、コレが本当だろ!

という肌触り。

覚悟必須ですが、やはりおんなじ日本人として 

多くの方にみてもらいたい作品

だと痛感。

ラストの細かい惨状は凄まじいです。

日本映画の魂こもった戦争映画です。

あなたは、わだつみの声をきいたことありますか?




(追悼)多くの犠牲者の皆様、あらためてご冥福お祈りします。
どーもキューブ

どーもキューブ